軽度発達障害の診断基準とその考察
 

 軽度発達障害には、広汎性発達障害 Pervasive Developmental Disorder(PDD)・アスペルガー症候群 Asperger's Disorder・注意欠陥多動性障害 Attention Deficit Hyperactivities Disorder(ADHD)・学習障害 Learning Disability(LD)などに分類されています。しかし各障害もその明確な区別はつき難く、重複やいわゆるグレーゾーンと呼ばれる特定不能の状態を含まれることもあります。
 一般にその診断基準として行われるDSM-W(フォー)では広汎性発達障害の診断基準を下記の基準で判断していますが、この診断基準において顕著に現れるのが一般に自閉症といわれるものです。

 これらの発達障害において重複が認められる場合、たとえば広汎性発達障害(PDD)と学習障害(LD)の重複というように診断されますが、注意欠陥多動性障害(ADHD)と広汎性発達障害(PDD)やアスペルガー症候群との重複の場合は広汎性発達障害(PDD)やアスペルガー症候群が優先されるためADHDと診断されることはあまりありません。ただ、現在その診断基準も見直されてはじめているところです。
 また、アスペルガー症候群と高機能自閉症(高機能広汎性発達障害)の診断は非常に難しく、時には診断者によってその診断が変化することもあります。その理由として、高機能自閉症は低学年のうちは広汎性発達障害であった子供が学年が上がるにつれ言葉が発達してしまい、アスペルガー症候群に非常に似たタイプに変化してしまうためです。アスペルガー症候群の子供は、幼年期においても言葉の発達の遅れがないことが基準となっていますが、高学年になってから初めて診断を受ける場合幼年期の記録がなく、診断者の判断に任せるしかないためなのです。

 現在このような症状を持つ子は非常に多く、研究では100人に1〜2人と言われていますが、実際には発達障害とは言えなくても下記のような診断を行った場合、当てはまるものを1つか2つは持っている子が半数以上はいるのではないかと考えられます。
 以前はこのような子供の親のしつけが悪いとか言われた頃もありましたが、実際には脳の障害であり、家庭環境やしつけに影響されるものではないと言われています。リンク先の表を元にまず自分で確認をし、どうしても心配な場合は専門研究機関で正式な診断を受けることをおすすめします。
 
 
 
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軽度発達障害診断基準
 
 
   
広汎性発達障害診断基準〔DSM-W〕
 
アスペルガー症候群診断基準〔DSM-W〕

注意欠陥多動性障害診断基準〔DSM-W〕



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